YDGsのミッション~喜びの心〜の目標5つについて詳細に解説します。

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はじめに

前回までの記事にて、社会福祉法人 悠久会がSDGsを事業戦略に組み込んだビジョンであるYDGsを実現するためのミッション「優しい心」「ゆとりある心」までを説明させていただきました。
いよいよ3本柱の最後の項目である「喜びの心」の解説をさせていただき、まとめとさせていただきます。

ミッション ~喜びの心~

まずは「喜び」とは何を意味する言葉でしょうか?一般的な意味から紐解くと「好ましい状況、嬉しさ、満足な気持ち」人間の情動を示す言葉です。情動(emotion)は1種類の感情に留まらず、喜び、悲しみ等といった様々な種類があり、人間の喜怒哀楽を示す多様な感情を表現できます。

充実した生活を送るためにも日常に「喜び」が多い状況は好ましいことは間違いありません。
ちなみに「喜び」の対義語・反対語は「憂い」や「悲しみ」です。これらが多い状況は好ましいとは言えませんね。何に対して喜びを感じるかは個人差や価値観に基づくこともありますので、本記事において社会福祉法人 悠久会における「喜び」の定義を示し、このミッションの達成がSDGsの推進にどう結びつくかを示していきたいと思います。

  • 「喜び」は喜怒哀楽の情動の1種。好ましい状況、満足な状態を示しています。

目標11:地域社会へ貢献しよう

11_地域社会へ貢献しよう

社会福祉法人の果たすべき使命を自覚し、利用者支援、事業活動を通じて地域社会への貢献を行います

感謝と共感が循環する地域共生社会の実現

社会福祉法人の求められる役割として公益性や公共性、非営利性を発揮し「誰ひとり取り残さない」というSDGsの理念に基づき社会的包摂の実現を目指します。社会福祉法人はセーフティーネットの最後の砦であり、その機能の発揮のために法人の有する資源を活かすことが求められます。

より地域社会へ貢献するために悠久会としての独自性を活かした事業の方向付けが必要です。
創設時からの原点「地域社会や人から必要とされることが私たちの存在価値である」との思いから、法人・組織全体に「六方よし」の精神を浸透させて、私たちの地域社会における役割や立ち位置を自覚し、自身の強みやあらゆる資源を活かし、いかにして地域へ貢献すべきか考え実践することを基本的指針とします。

この思いを起点に感謝や共感が循環する持続可能な地域を目指します。

-目標11 解説-

社会福祉法人として求められる役割について
社会福祉法人に求められる役割を把握するために全国社会福祉施設経営者協議会が提唱する「社会福祉法人10の経営原則」を参考にしました。この原則には「公益性」「継続性」「透明性」「倫理性」「非営利性」「開拓性」「組織性」「主体性」「効率性」「機動性」の10原則が掲げられています。
参考:全国社会福祉施設経営者協議会/社会福祉法人アクションプラン2025 社会福祉法人10の経営原則/2021年4月1日初版

SDGsの推進と社会福祉法人10の経営原則の共通項
社会福祉法人として「公益性」「倫理性」を発揮することはSDGsの観点からも重要であり「継続性」を意識した経営を行うことで持続可能性が高まるなど、SDGsと社会福祉法人の経営原則には共通項が見受けられます。
SDGsでは重要理念である「誰一人取り残さない」世界の実現を目指しています。社会福祉法人ではセーフティネット機能を発揮し社会的包摂及び共生社会の実現を目指しています。共通する理念や価値観からもSDGsと社会福祉法人の経営原則は親和性が高いことが再確認できます。

社会的包摂と地域共生社会の実現に向かって
「社会的包摂」とは誰もが社会とのつながりや社会における役割を持つこと、安心して社会参画できること。ありとあらゆる人が包摂され活躍できる社会。すなわち求められるのは「地域に自分の居場所がある社会」だと言えます。そして、多種多様な人々が自分らしく他者や地域とのつながりを持ち参画できる地域コミュニティを創造すること。「地域共生社会」の実現により複雑・多様化する社会課題・福祉課題の解決に寄与することが我々の使命なのです。

三方よしから六方よしへ
六方よし」は近江商人の経営哲学を示した言葉である「三方よし」の「買い手よし」「売り手よし」「世間よし」の3項目に「作り手よし」「地球よし」「未来よし」の3項目を追加した概念です。
「三方よし」の経営哲学は、売り手や買い手が満足するだけではなく、地域社会からも信用を得るように努めるべきであるという近江商人の商売に対する考え方であり、その影響を受けた企業も多いと言われています。

SDGsを推進するために「六方よし」を取り入れる理由は、持続可能な経営を実現するために取引先を含むサプライチェーン全体(=作り手)地球環境やエネルギー資源(=地球)並びに将来世代(=未来)も含めた事業活動が求められるからです。

将来世代を含めた関わりを持つ皆が喜ぶ「=笑顔」になる経営を実践できたならば、感謝と共感が地域に循環し、持続可能性が高まる地域共生社会の実現につながることでしょう。

  • 社会福祉法人の10の経営原則=「公益性」「継続性」「透明性」「倫理性」「非営利性」「開拓性」「組織性」「主体性」「効率性」「機動性」の10原則です。
  • 近江商人の「三方よし」=「買い手よし」「売り手よし」「世間よし」
  • 六方よし」=三方よし〔「買い手よし」「売り手よし」「世間よし」〕+「作り手よし」「地球よし」「未来よし」

目標12:声なき声を吸い上げよう

12_声なき声を吸い上げよう

誰一人取り残さない社会を実現するために、積極的に潜在的ニーズにもアウトリーチし福祉制度の狭間に陥った人達を支援することで社会的孤立をなくします。

アウトリーチし自ら働きかける力

支援の対象者は自ら相談に訪れる人ばかりではありません。声を上げ助けを求めることさえもできない、自ら相談に訪れることができないほど力を失っている人も存在するのです。

これからも起こりうる社会変動の中で、過去に存在しなかった新たな生活課題をいち早く発見し、自ら駆けつけて声なき声にも耳を傾け、取りこぼしがないようにするべきなのです。対症療法的なソーシャルワークではなく地域全体の福祉力を向上させて人々の生きづらさを解消していく。

これが私たちの考えるソーシャルアクションであり、発揮したい「社会に働きかける力」なのです。
そのためにも自法人の枠に閉じこもるのではなく、日常から地域とのつながりを作り、関係性を深めねばなりません。

-目標12 解説-

アウトリーチが必要な社会背景
核家族化や個人化及び地域コミュニティの衰退等の様々な要因により、地域社会及びコミュニティから孤立する方が増加しています。心身共に元気な間には問題の顕在化が起きないかもしれませんが、誰でもいつ何時、障がいや病気を抱える可能性があります。

自ら相談に訪れることができる人には支援の手も届きやすいのですが、人と社会とのつながりが希薄化し、実際に孤独死が増加している社会実態からも、自ら働きかける支援は必要不可欠なのです。自ら声をあげることができない人とも緩やかなつながりを保つこと。必要に応じアウトリーチすることで潜在的なニーズをつかみ、誰一人取り残されることがないようにしなければなりません。

支援者のみでは全てのニーズを把握することは不可能なので地域住民とも協働し地域福祉力の向上をはかる必要があります。重層的なセーフティネットを構築することにより福祉制度の狭間に陥った人にも必要な支援を届けられる支援体制を築き上げていきたいと思います。

ミクロソーシャルワーク、メゾソーシャルワーク、マクロソーシャルワークの展開
複雑かつ多様な福祉・社会課題を解決を目指すには、ミクロレベルとして個人及び家族への相談支援のみではなく、メゾレベルとして地域やコミュニティへの関与・関係機関との連携も必要です。さらにマクロレベルとして、市町村(行政)・社会-国レベルへの政策提言や働きかけまでミクロ・メゾ・マクロと全領域において働きかけることのできるソーシャルワーク機能を発揮する必要があります。
(※近年はジェネラリストソーシャルワークの実践の観点からミクロ・メゾレベルのみではなくマクロソーシャルワーク機能をも含めた機能を連続性及び一貫性をもって発揮することが期待されています。)

このことからもソーシャルワーク機能の発揮はミクロ-メゾ-マクロを分断して別々の機能や領域として捉えるのではなく、相互に関連性を持った包括的な概念として扱う必要があります。

ミクロレベルでの積み上げによる個別事例の集積や得られた知見が解決策となることもありますし、事例の集積やメゾレベルで連携した者たちで地域社会に働きかけるというマクロレベルでの解決策の提言(社会変革=ソーシャルアクション)につなげ社会の仕組みが変化する可能性もあります。マクロレベルで変革が行われることで、ミクロレベルにおける諸課題の円滑な解決が実現するというように、それぞれの領域を横断して領域毎に必要なパートナーシップを構築しながら推進するという視点が求められます。

全ての領域、広くは社会に働きかけ社会変革(ソーシャルアクション)を起こすためにも、私達も実践事例を積み上げ言語化・体系化し情報発信していくこと。皆で解決するべき課題として共有する姿勢が重要だと思います。

  • ミクロソーシャルワーク:日常生活において困難さや生きづらさを抱える個人やその家族を対象とします。
  • メゾソーシャルワーク:学校、職場、地域住民、仲間等のミクロレベルよりも少し対象範囲が広げた個人に影響があるグループを対象とします。
  • マクロソーシャルワーク:個人やそのグループを超え、時には社会変革(ソーシャルアクション)をも伴うレベルでのソーシャルワークです。社会構造の歪みや福祉政策や制度、社会課題や国家レベルをも介入の対象とします。

目標13:開かれた場所であろう

13_開かれた場所であろう

社会資源の一つとして、私たちが地域交流の場そのものとなり、その機能を地域へ広く開放しましょう

オープンな場を創る

地域の社会資源として自法人が有する事業所をハード、機能をソフトとした場合、これらを地域の公共財として積極的に活用することを模索せねばなりません。

福祉分野以外にも活用することでまちづくりにも貢献できる」という視点や発想を持つことで、
我々の活動の対象は福祉課題を持つ者やその関係機関との連携で閉ざされるのではなく、広く地域市民に開き、つながりを構築することができるのです。

自らも支援者である前に地域に暮らす一市民であるとの視点を持ち、能動的にまちづくりに関与せねばなりません。そのためにも支援者一人ひとりが開かれた心を持ち、オープンな組織風土を作り、法人が地域に開かれた場を積極的に創造していかねばなりません。

-目標13 解説-

SDGsの推進及びシェアリングエコノミーの観点からも、ありとあらゆる資源を協働利用し効率的に運用することで地域に持続可能性をもたらします。
(詳しくは前回の記事「目標10:シェアの文化を創出しよう」の項をご参照ください)

生活課題や社会課題は個別バラバラに固定的に存在するのではなく、人の変化や周囲の環境、地域やまちの文化・風土、地域経済、様々な環境等によって絶えず流動的に変化する可能性があります。そのため、多種多様な要素・要因を多面的に把握するように努め、ありとあらゆる関係者との連携・協働を視野に入れた柔軟かつ多様なアプローチを実践できることで問題解決が可能になるのです。

社会福祉法人においても就労支援サービスでは特に地域経済と密接に関わりますし、入所施設でも地域経済は当然に立地条件や社会活動への参画により地域社会と関わる機会が生み出されます。福祉的関わりにとどまらず、大なり小なり地域社会や地域経済とつながりを持っているのです。

オープンイノベーションとオープンマインド
SDGsのゴールやターゲットを達成するには既存の解決策だけでは足りず、社会変革(ソーシャルアクション)にも通じる革新(イノベーション)が必要とされます。

しかし、法人単独の事業活動では変革に必要な諸資源の不足からも限界があるため、オープンマインド(自分をさらけ出し他を受け入れる心)を持ち、自ら発信し外部とのつながりを持ち交流の機会を増やすと共に多様性を受け入れる精神が必要だと思います。

このような土壌や風土が生まれることで、志を共にする人達との共感とつながりが生まれ、相互に情報が共有されます。そして共通する課題を共に解決しようとする機運が高まることにより協働が実現し革新(イノベーション)が実現されるのではないでしょうか。

そのためのマインド(心の有り様)を発揮するためにも、広い視野と多様性を受け入れる柔軟性を持つ組織風土を築かねばなりません。また法人が持つハードや資源を活かし多様な者が集う場、コミュニティ創造の機会を設けることも目指していきたいと思います。

  • 社会福祉法人が有するハード面(建物等)やソフト機能を有効活用することはシェアリングエコノミー及びSDGsの推進につながります。変化が激しい時代ですので、自法人の資源のみならず、他者と連携することで機動的かつ効率的に問題解決が可能になります。
  • イノベーションを実現するにはパートナーシップで様々な人達と協働で取り組むことが重要です。そのための土台としてオープンマインド(開かれた心)が必要です。

目標14:みんなで協力し合おう

14_みんなで協力しあおう

地域におけるその人らしい生活を支えるために、福祉の垣根を越えた連携を率先して行い、ソーシャルワーク機能を発揮することで、地域生活支援ネットワークを強固なものにします。

多種多様なネットワークの構築

利用者の「生活」を構成する要素は福祉の領域に留まりません。まちの歴史・文化及び風土等も含む多様な領域が重層的に重なり合っており、私たちの法人内では利用者の生活が完結することはないのです。私たちは、地域内における利用者の生活を構成する要素を把握し、相互の関係性及び与える影響を意識する必要があります。

私たちは福祉の垣根を越えた多様な関係者との連携・協働を視点に含めたケアマネジメントを実施し、多種多様な社会資源・社会関係資本を活用した自前主義で完結しない包括的な社会課題解決を行います。

-目標14 解説-

多様な構成要素を含む「生活」
生活」は個別的かつ多様性を有し、生活を支えるにはその全体を見通しつつも、構造や機能にも着目し把握する必要性があります。食事・入浴・整容・排泄等といった人として活動を行う上で欠かせないものと、教育・経済活動・文化的活動・娯楽、居住環境等と生活の質を高める上で必要な要素と、環境面における影響として気候や風土、まちの歴史的文化、食文化等の影響、地域性等も生活に影響を与える要素かと思われます。

チームアプローチ
地域との関係性や連携の考え方については前述したとおりですが、それぞれの要素に対し福祉専門職及び関係職種がそれぞれの視座にて、強みの把握やニーズの把握、課題の解決策を提示し、複数提示された解決策をどのように統合して一貫性を持った支援方針を策定し、チームでアプローチしていくかを検討することも必要です。当然に制度外サービス(インフォーマル)や地域の様々な資源を活用し、時には福祉の垣根を越えたチームをも編成せねばなりません。

地域内のありとあらゆる社会資源を把握しマネジメントをするためには多種多様な関係性を構築することが重要です。全ての課題を自前で解決しようとすると選択肢が狭まることとなります。

  • 生活」は多様な要素を含み、文化、教育、気候風土、まちの歴史や食文化等ありとあらゆるもので構成されています。
  • チームアプローチ:「生活」が多様な要素を含むからこそ、多種多様な専門職でチームを組む必要があり時には福祉の枠を超えたアプローチも必要です。様々な人が関わるからこそ、本人の意思を尊重しつつ、それぞれの考えやアプローチを統合する工夫もせねばなりません。

目標15:彩り豊かな生活を

15_彩り豊かな生活を

生活の質を向上させるために、文化・芸術・スポーツ活動を推進し余暇活動を充実させることで、生活に彩りをもたらします。

ウェルビーイングを向上させる

生活を維持するための必要な支援はもちろん、文化・芸術・スポーツ活動を通してQOL(生活の質)向上を目指します。生活支援における余暇活動の選択の幅を広げプラスαの支援を行うことにより、多様なニーズの充足と多様な価値観の尊重が実現します。

その効果として利用者自身の「心の豊かさ」の向上、すなわちウェルビーイングの充実につながります。そして支援者自身も共に楽しみ笑顔あふれる時間を共有することによって支援者自身のウェルビーイングも高まることでしょう。利用者、支援者のみならず、その豊かで彩りあるライフスタイルを地域にも波及させ、地域全体のウェルビーイング向上を実現することが我々の願いです。

-目標15 解説-

豊かな生活とは
生活を構成する要素に多様性があることは前述したとおりですが、「豊かな生活」とは何かについて、近年注目されるウェルビーイング(well-being)に関連して説明できればと思います。そもそも、社会福祉分野においてもウェルフェア(Welfare)からウェルビーイング(well-being)へと語られるように、救貧的福祉(ウェルフェア)から、より自己実現を保障するウェルビーイングの向上を目指す考え方への変化があります。

そして、SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」では「Good Health and Well-Being」と「福祉」をWelfareではなくwell-beingと表記しているようです。
(ちなみに社会福祉法人は「Social welfare corporation」と英訳されています。)

ウェルビーイング(Well-being)とは
世界保健機関憲章前文 (日本WHO協会仮訳)における定義では、
「Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.」
健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態“にあることをいいます。すなわち健康とは病気ではない状態のみを示すのではなく、心身及び社会的にも満たされた状態と定義されており、=「幸福な状態」と表現することもできます。

より良い暮らし、豊かな生活とは
近年は幸福度を経済的豊かさ(GDP)のみで幸福度や豊かさを計測するのではなく、OECDでは「より良い暮らし指標(Better Life Index: BLI)」として経済的豊かさのみに縛られない様々な指標が提示され多面的に幸福度を計測しています。

より良い暮らしの指標とは
『より良い暮らし指標(BLI)』 は、伝統的なGDP以上に、人々が暮らしを計測、比較することを可能にするインタラクティブな指標です。
BLIは、暮らしの11の分野(住宅、所得、雇用、社会的つながり、教育、環境、市民参画、健康、主観的幸福、安全、ワークライフバランス)について、OECD加盟37カ国とブラジル、ロシア、南アフリカを加え、あわせて40カ国の指標を比較できるようになっています。

参考:OECD/「より良い暮らし指標(Better Life Index: BLI)について」


SDGsの目指すべき世界も物的豊かさと経済的豊かさで満たされた世界=経済的発展のみを重視する世界を目指しているわけではありません。SDGsは経済・社会・環境のバランスの取れた発展を目指していますので、BLIのような多様性のある指標で「幸福度=豊かな生活」と定義付けてもよいかと思います。

How’s Life in Japan?(日本の幸福度)から見る幸福度の指標
「How’s Life in Japan?」においては大項目として「所得と富」「住宅」「雇用と仕事の質」「健康状態」「知識と技能」「環境の質」「主観的幸福」「安全」「仕事と生活のバランス」「社会とのつながり」「市民参画」の指標が示されています。

彩りがある「豊かな生活」の実現。ウェルビーイングな状態を目指すには、多面的な指標に着目した事業構想や支援計画の策定及び生活支援を行ってもよいかと思います。安全・安心は当然のことながら、精神的な満足度を高めるためにも余暇活動の充実、文化・芸術・スポーツ活動等様々な活動を行うことで多様な価値観とニーズを持つ利用者の生活の質の向上(QOL)並びにウェルビーイングの向上を目指します。
参考:OECD/How’s Life in Japan?

  • 豊かな生活ウェルビーイング(Well-being)が充実している生活。経済的のみならず心身、社会的にも満たされた幸福な生活だと定義させていただきます。
  • 経済以外の指標はOECDの「より良い暮らし指標(Better Life Index: BLI)」等の指標も参考にするとよいかと思います。他にも良い指標があれば柔軟に取り入れてよいとも思います。

まとめ

SDGsを事業戦略に組み込んだビジョン~YDGs~の15項目についての詳細説明は以上となります。
社会福祉法人 悠久会ではYDGsを推進することでSDGsが目指すべき世界の実現を中長期的(2030年までの期間)に取り組んでまいります。

目的達成を目指す際に組織上の課題や資源の不足等の制約条件もあると思いますが、SDGsにおいても求められるパートナーシップにて様々な人々の力を借り、協働・連携、コラボレーションを行い社会変革(ソーシャルアクション)を含むイノベーションを実現したいと思います。

YDGsの目標15「彩り豊かな生活を」においてウェルビーイング(Well-being)について触れさせていただきましたが、新型コロナウイルス等で社会の価値観が変化しつつある今、豊かさとは何かについて考えることは事業を展開するうえでも生活支援を考えるにも、働く人のワークライフバランスを考えるにも重要な視点だと思います。

OECDによる2020年の調査資料では、日本は「所得と富」においてはOECD内では平均的な順位ですが、
大項目「社会とのつながり」内の「社会的交流(1週あたりの時間)」「社会的支援の欠乏(困った時に頼る人がいない)」についてはOECD平均より低水準な傾向にあるようです。
人や社会とのつながりを充実させることは我々の幸福度を高めるためにも取り組まなければならない社会課題だと言えます。

YDGsが掲げるビジョン「あらゆる立場のすべての人々の心が通い合う社会」が実現できたならば、
地域全体のウェルビーイング(well-being)幸福度の向上、豊かなライフスタイルの実現の一助となれることを、記事を執筆する中で強い確信へとつながりました。

社会福祉法人では、計らずもウェルフェア(Welfare)を事業の最終目的としてしまう傾向がありますが、さらに一歩進んでウェルビーイング(well-being)の向上を目指すことが大事なのだと思います。

そして、地域の方々のウェルビーイングの向上なしに我々のウェルビーイングも向上もしないでしょう。
なぜならば我々、社会福祉法人も地域社会やまちの一部なのですから。

ウェルビーイングを向上させるために

  • 心の豊かさとは何か?
  • 皆が笑顔になるにはどうすべきか?
  • 人や社会との交流を生むには?

等のことを考え、実践し続けることでYDGsの目指すべき世界の実現につながることでしょう。

皆とのパートナーシップでウェルビーイングの向上を実現する社会へ。
一人の100歩より、100人の一歩で。
共にやりましょうSDGs。

Sustainable Development Goals

悠久会は、持続可能な開発目標(SDGs)を推進しています。

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この記事を書いた人

永代 秀顕

長崎県の島原半島を中心に福祉事業を行っている社会福祉法人悠久会の理事長を務めています。
SDGsとまちづくりを含めた社会課題と福祉課題の同時解決に取り組んでいます。

〔保有資格〕
・認定社会福祉士(障がい分野)
〔活動等〕
・SDGsアンバサダー(日本青年会議所公認)として、自法人でSDGsの実践に取り組むと同時に、社会福祉法人が取り組むSDGsの事例等について講演や福祉業界紙への執筆活動等を行っています。
〔所属団体等〕
・(一社)長崎県社会福祉士会 (2016年~2019年 副会長)
・(一社)長崎県知的障がい者福祉協会 理事、九州地区知的障がい者福祉協会 理事
・(一社)島原青年会議所 第64代理事長(2020年 卒会)
〔略歴〕
・大学で社会福祉を学び卒業時に社会福祉士(certified social worker)を取得。2005年より社会福祉法人悠久会に入職。2019年理事長就任。