2023年4月22日・23日の2日間にわたり、長崎県島原市の山の上カフェGardenにて焚き火イベントを開催いたしました。(主催:社会福祉法人 悠久会)
島原の絶景が見渡せる山の上カフェGarden。敷地内にはアウトドアが楽しめそうな森スペースがあるものの、今まで十分に活用できていませんでした。新たにファイヤーピット(焚き火スペース)の新設をきっかけに焚き火コーディネーターのタキビストBo-taさんのプロデュースのもと焚き火イベントを開催いたしました。本記事では焚き火イベントのイベントレポートと「福祉×アウトドア」の可能性等を紹介いたします。
アウトドアイベント(焚き火イベント)の概要について
まずは、アウトドアイベント概要について簡潔に説明させていただきます。
会場(山の上カフェGarden)について
会場は社会福祉法人悠久会が運営する山の上カフェGardenの森スペース。島原市中心市街地から車で10分もかからずアクセスできるアウトドアスペースです。ちなみに敷地内にある山の上カフェGardenでは軽食やドリンク、パフェ等のデザートも楽しめます。
焚き火イベント概要
<焚き火イベント1日目>
オープニングはタキビストBo-taさんによるファイヤーピット(焚き火スペース)への火入れ式。手慣れた様子で一瞬で火種に点灯させる匠の技に観衆は大盛り上がりでした。焚き火の雰囲気を楽しみながらアウトドアマルシェスペースにてアウトドアメシ等を味わうことができます。オープニングアトラクションとしてアプラサスキャラバンのベリーダンスで会場のボルテージが一気に上がりました。そして、日が落ちて周囲も暗くなり、森が焚き火の灯りで照らされ、会場が幻想的な雰囲気になったところでヴィオラとギター&ラップのユニットarishitokiがしっとりと歌い上げ、1日目を終えました。
<焚き火イベント2日目>
アウトドアマルシェが開催されるとともに同日に島原半島で開催されたサイクルイベント「イッキ!」のチェックポイントも兼ねていましたので、サイクリスト達がミッションとして薪割体験を行いました。午後からは音楽イベント目白押しでディッチャによる南米ハープ&ジャンベ演奏、銀の星学園(社会福祉法人 悠久会)によるトカトカどん、ホロヤカンによるアフリカンミュージック演奏等で2日目も引き続き観衆も大盛り上がりするとともに、最後はホロヤカンによる太鼓・ダンスのワークショップにて来場者も太鼓の演奏を体験でき、一体感あふれるフィナーレでイベントを締めくくりました。
焚き火について
島原半島は中央部に雲仙岳がそびえ立ち、周囲は海に囲まれた風土です。市街地から自然豊かな場所へのアクセスも容易であり、アウトドア等のソト遊びにも最適な環境です。また泉質の異なる3種類の温泉地があり、アウトドアで遊び疲れた体を癒やすこともできます。
社会福祉法人悠久会では地域活性化の一環として「福祉×アウトドア」の可能性に着目しています。昨今のアウトドアブームの中、焚き火の魅力・効用に着目しファイヤーピットを整備しました。
焚き火の魅力や効能
- 癒やし効果:火の揺らぎ(1/fゆらぎ)や暖かさによる精神的リラックスを得られる。
- コミュニケーション:皆で火を囲むことで交流が生まれる。
焚き火を囲むことで不思議とコミュニケーションが生まれ、アウトドアでつながるコミュニティ空間を生み出すことができました。焚き火の機能を有効に使うことで、非日常空間を演出することができるのではないでしょうか。
タキビストBo-ta
「人生に、火遊びを。」をコンセプトに総合焚火業TAKIBIBA[R]を運営するタキビストのBo-taさん。
焚き火を中心とした様々なコンテンツを提供しています。今回の焚き火イベントのように長崎県内を始め、県外へもイベント出店をすることもあるそうです。
特に、豊かな自然の中で飲む薪火焙煎珈琲がオススメです。今回のイベントでも焙煎していただきました。
アウトドアイベント ~ミュージック&ダンスステージ~
イベント中は様々な野外ライブやダンスステージ、ワークショップが開催されました。
<出演者・演目情報>
- アプラサスキャラバン:ベリーダンス
- arishitoki:ヴィオラとギター&ラップ
- ディッチャ:南米ハープ&ジャンベ演奏
- 銀の星学園:トカトカどん
- ホロヤカン:アフリカンミュージック&太鼓・ダンスのワークショップ
アウトドアイベント ~アウトドアマルシェ・アウトドアメシ~
敷地内にてアウトドアマルシェが開催され、アウトドアメシとして肉巻きおにぎりやバノック(焚き火で作る古代のパン)等を味わうことができました。またアウトドア用品や物販等の出店もありました.
<出店者情報>
- とん坂森の楽校:ピザ
- 藍眞(あいまさ):藍染製品販売
- Hammock camp tools:スウェーデントーチ
- 島原むすびす(社会福祉法人悠久会):肉巻きおにぎり、プリン、杏仁豆腐、島原野菜の具沢山スープ
- はなぞのパン工房(社会福祉法人悠久会):まきまきパン、焼きマシュマロ、ホットドック、ホイル焼き、ドリンク各種
イッキ!島原半島サイクリングイベントとの連携
「イッキ!2023」は島原半島の各所に設置されたチェックポイントを自転車で巡るロゲイニング型サイクルイベントであり、今回の焚き火イベントの会場もチェックポイントとして設定していただきました。チェックポイントでは各種のミッションがあり、「薪割り体験」がサイクリスト達にミッションとして用意されていました。
社会福祉法人悠久会では地域活性化、まちづくり、観光振興等のために各種イベントや団体との連携も積極的に行っています。
福祉×アウトドアの効果
新型コロナウイルス流行下では、その感染を防ぐために三密(密集・密接・密閉)を避けることが必要でした。外出自粛が求められる時代背景の中、世間では三密になりにくいレジャーとしてアウトドアがブームになりました。新型コロナウイルスも5類に移行し、観光やレジャーも通常通り楽しめるようになった現在、あらためて「福祉×アウトドア」の効果や可能性について考察してみました。
- 気分転換・リフレッシュ
自然豊かな環境で過ごすことでリフレッシュやストレス軽減につながることでしょう。 - 健康増進
自然豊かな森を散策する、アウトドアアクティビティを楽しむ、キャンプ活動をする等、日常の運動不足も解消され、健康増進につながることでしょう。 - 五感の刺激
自然豊かな環境では素晴らしい景色、風にそよぐ木々の音、川のせせらぎ、焚き火の暖かさや火の揺らめき、薪の弾ける音・・等、様々な五感を刺激するものがあふれています。 - 非日常体験
グループホームや施設の日常では味わえないアウトドア体験の中で、いつもと違う表情や言葉、非日常だからこそ見える新たな一面等が発見できるのではないでしょうか。 - アウトドアコンテンツの開発(就労支援事業)
今回のイベントにおいても、就労支援事業としてアウトドアメシ(肉巻きおにぎり、まきまきパン等)の販売等により収益につながりました。アウトドアならではの飲食メニューを開発し販売することで収益向上につながります。 - ウェルビーイング(Well-being)の向上
上記の効果、効用によりアウトドアは心身の健康をもたらし、幸福度の向上に貢献することでしょう。
(※ウェルビーイングについては悠久会のSDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」の記事にて詳細解説しています。)
まとめ ~福祉×アウトドアの可能性~
今回のアウトドアイベント(焚き火イベント)今まで活用されていなかった森スペースの活用(シェアリングエコノミー)アウトドアコンテンツ、観光コンテンツの開発により地域活性化につながる可能性。焚き火やアウトドアに着目した新たなイベントやコンテンツの創造と可能性。「福祉×アウトドア」による障がいを持った利用者の方々へのポジティブな影響等の様々な発見がありました。
新型コロナウイルスの影響もあり、社会福祉法人悠久会では法人外部向けのイベントを開催できていない状況でした。今回の焚き火イベントでは地域の皆様方に楽しんでもらえ交流できるイベントが開催できました。たくさんの笑顔に触れることができた喜ばしい機会となりました。
社会福祉法人悠久会では、今後も地域の皆様とともに共創して開催できる地域活性イベント等を行っていきたいと思っていますので、一緒にイベントを創り上げたい運営メンバーや、ステージイベントの出演者も募集していますのでお気軽にお声をかけていただければと思います。
その他の地域活性イベント ~障がい者アート&ミュージックのイベント~
2023年10月29日(日)に山の上カフェGarden(焚き火イベントと同会場)で、障がい者芸術文化の発表の場として「みんなのフェス~障がい者アート&ミュージック~」を開催いたしました。本イベントにおいては運営ボランティアやステージイベント出演者を募集したところ多数、ご参画いただきました。誠にありがとうございました。