SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」|長崎・島原での取り組みと事例

(1)SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」とは?

 SDGs目標14とは、「持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する」ことが掲げられた目標です。近年、海洋ごみや排水による海洋汚染の拡大、過剰漁獲による海洋資源の減少などが問題として注目されています。私たちが生きる地球環境、豊かな海を守っていくためには、それらの問題を抑制していかなければなりません。私たち一人ひとりに行動変容が求められています。例えば、家庭や事業所から出るごみの量を削減する、まちや海岸に落ちているごみを回収する、適正な方法でとられた水産物を購入するなど、取り組むべきことは多くあるでしょう。

参照:外務省「14.海の豊かさを守ろう」
JAPAN SDGs Action Platform | 外務省 (mofa.go.jp)

(2)悠久会がSDGs目標14に取り組む理由

 悠久会は、海に囲まれた島原半島に事業所を展開しています。そのような立地にある法人として、身近な海岸の環境保全、海洋ごみの削減を目的として清掃活動をはじめとする様々な活動に取り組んでいます。私たちの取り組みを通して、一人でも多くの方に海洋ごみ問題へ関心をもってもらい、島原半島全体で綺麗で豊かな海を守っていければと考えています。

(3)悠久会のSDGs目標14の取り組み例

 悠久会では、SDGs目標14の達成のため、清掃活動をはじめとして、主に3つの取り組みを行っています

①清掃活動

 海洋ごみ削減と同時に地域住民の方々との交流、理解促進を図るため、猛島海岸をはじめとした場所において清掃活動を実施しています。

 このごみ拾い活動が始まったのは随分前で、きっかけは利用者さんの歩行訓練を兼ねて取り組んだものでした。はじめは各施設が自由に実施していましたが、施設間の交流も兼ねて、現在のように、障がい者支援施設である若菜寮・銀の星学園・明けの星寮や就労継続支援B型きらり作業所、いろは保育園など法人内でも多様な施設の利用者・職員で取り組むようになりました。

 最近では、「日本財団海ごみゼロウィーク」にあわせて、ブルーサンタ、World Cleanup Dayとして清掃活動を企画し、地域住民も巻き込もうと取り組みを進めています。その他、島原特別支援学校のクリーン作戦とあわせて一緒に清掃活動を行ったり、地域の文化や伝統の継承にも貢献したいという想いから、精霊流しの翌日には流し場の一つである猛島海岸にて清掃活動を行ったりしました。

 主な清掃場所である猛島海岸では、毎回ペットボトルなどのごみが多くみられます。また、悠久会は島原半島、島原市のなかでもまちなかを中心に事業所が点在している法人として、過去には島原駅周辺や森岳商店街でも清掃活動を行ったこともあります。ここでは特に、地元の方に「ありがとう」などの声かけをいただき、より活動への励みとなりました。 「海ごみの8割はまちなかのごみ」といわれているように、海洋ごみ削減のためには、島原の海岸に漂着するごみを拾うだけでなく、まちに落ちているごみを拾うことで、雨風等により川を伝って海へと流れ出ないようにする必要もあります。今後も引き続き猛島海岸やまちなかでの清掃活動に取り組んでいければと思います。

記事:悠久会 島原駅周辺地域(森岳商店街)清掃活動報告
https://yukyukai.or.jp/blog/world_cleanup_day2021/

参照:日本財団 全国一斉清掃キャンペーン『海ごみゼロウィーク2022(春・秋)』
https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/pr/2022/20220407-69466.html

②ペットボトルキャップアートワークショップ in 雲仙天国2021

 清掃活動に加え、島原半島で行われているアウトドアイベント雲仙天国2021では、ペットボトルキャップを使用したアートワークショップを開催しました。先にご紹介した清掃活動の様子等を知ってもらうことで、海洋ごみ問題への認知を広げようと企画したものです。

 ツリーの根元には清掃活動の写真を貼りました。一つひとつの清掃活動はとても小さな取り組みですが、その輪が広がっていけばという願いも込められた作品です。実際に、ツリーをつくりながら海洋ごみについて話す場面も多々みられました。また、子どもたちにも海洋ごみ問題について関心を持ってもらうきっかけになりました。

③BYE BYE Plastics!プロジェクト

 BYE BYE Plastics!プロジェクトは、悠久会とNPO法人蒼ノ扉の協働事業です。海洋ごみ問題の解決のためには、ごみを拾うだけではなく、根本的にごみ自体の量を削減しなければなりません。そこで、人々が無意識に抱いている使い捨て文化を見直すことが必要だと考えました。そのような考えから、長く大切に使い続けられるマイバッグの製作とその使用促進に取り組みました。
 具体的には、オリジナルデザインのエコバッグを作成するワークショップを開催しました。自分でつくることで、思い入れが生まれ長く使いたいと思える、そのようなバッグが完成しました。ペットボトル再生素材の生地に、古着で編んだリボン、陶器等で手作りしたボタンを使用したユニークなバッグです。ロゴマークは、そのワークショップで描かれた作品を原案に完成しました。

記事:BYE BYE Plastic!プロジェクト 詳細
https://yukyukai.or.jp/bye-bye-plastic/

記事:BYE BYE Plastic!プロジェクト ワークショップ
ワークショップを開催しました。BYE BYE Plastic!プロジェクト | 社会福祉法人 悠久会 (yukyukai.or.jp)

(4)まとめ~海の豊かさを守るための一歩~

 このように、悠久会では、海の豊かさを守るために、清掃活動を軸として、身近なところから、海洋ごみ問題の解決に取り組んでいます。海の豊かさを守るという大きな目標に対してやるべきことは多く存在しますが、まずは私たちが住む地域の海を綺麗に、そして持続可能なものにしていくために、今後も地道に活動を続けていきたいと思います。一緒に身近なところから行動していきませんか?

Sustainable Development Goals

悠久会は、持続可能な開発目標(SDGs)を推進しています。

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この記事を書いた人

悠久会 広報の人

長崎県の島原半島で福祉事業を展開している社会福祉法人です。SDGsの推進及び「福祉×まちづくり」をビジョンに掲げ、福祉課題と社会課題の同時解決を目指しています。
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「全ての人々の心通いあう社会の実現」「ウェルビーイングの向上」を目指します。