自閉症について学ぶ

様々な障害についてご紹介するコーナーです。
支援を必要とする人に適切な配慮が行えるよう理解を深めていきましょう。

どんな障害特性がありますか?

自閉スペクトラム症は、「コミュニケーション(対人関係)の障害」と「興味や行動への強いこだわり」という2つの特徴を併せ持っています。どちらかだけという子どもが多くいますが、どちらか一つだけでは、自閉スペクトラム症とは診断されません。

コミュニケーションが苦手です。

  • 会話のやりとりや感情を共有することが難しい。
  • 人と交流する際、身ぶり手ぶりなどの非言語的コミュニケーションがとれない。(言語以外の意味が理解できない)
  • 年齢に応じた対人関係が築けない(受け身な態度の対人関係)。

興味や行動に強いこだわりがあります。

  • 常に同じ動きや会話を繰り返す(オウム返しが多い)。
  • 同一性への強いこだわりがある(パターン的な行動)。
  • 非常に限定的で固執した興味がある。
  • 音や光などに感覚過敏あるいは鈍麻など感覚の問題が認められる。

統計的には、自閉スペクトラム症の人は約100人に1人いると報告されています。
性別では男性の比率が多く、女性の約4倍の発生頻度です。

Staff interview

自閉症の子どもたちへの支援

自閉症などの発達障害のある子ども達は、その障害の特性から、学習面、社会性・コミュニケーションなどの生活面においてさまざまな困難を抱えています。

見通しのつかない状況に不安を感じる、目に見えづらい抽象的な概念がわかりにくい、特定の刺激を嫌がるなど一人ひとり感じる困難さは違います。

放課後等デイサービス スマイルでは、障害名にとらわれず子どもたちの特性に応じて、得意なことを伸ばし、苦手なことはどこに困り感を抱いているのかを探りながら、社会の中で安心して過ごすために必要な力を育むことができるよう日々の支援を行っています。

放課後等デイサービス スマイル
サービス管理責任者 小松さん

写真は紙芝居の様子

支援の場ではこんなことを実践しています

一日のスケジュールを分かりやすく見える化
個別のスケジュールは、より個々の発達段階に合わせた方法で写真や絵、文字などを使って次の行動、半日、一日の流れを「見える化」することで、子どもの理解を助け不安を軽減することができます。
ルールやマナーを分かりやすく伝える
待つ場所を伝えるために床に足形のシールを貼って視覚的に示したり、声の大きさを色と数字で表した「声の大きさ段階表」を使って分かりやすく伝えています。写真は、荷物置きの場所を絵で伝えている。
苦手を軽減し安心して過ごす工夫
大きな音が苦手な子、光の刺激が苦手な子など、その子の特性に合わせ照度・騒音が低い場所を用意したり「カームダウンスペース」、イヤマフやサングラスで苦手な刺激をシャットアウト。
主体的な活動参加を支援やるべきことを伝える工夫
スマイルでは、子ども達に皿洗いや台ふきなどのお手伝いを行ってもらっています。
写真と文字で作業の手順をわかりやすく伝え、主体的に活動に参加できるように工夫しています。
写真は、机を拭く位置を示したシール。

「共生社会の実現」のために、障害について正しく理解しよう。
人それぞれに合わせた本当に必要な支援を。